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未完成なものに惹かれる心理?【ツァイガルニック効果】の由来と活用例

投稿日:2019年4月1日 更新日:

今回は、人間の好奇心をくすぐる心理「ツァイガルニック効果」を紹介します。テレビ番組や、Webマーケティング、広告、日常生活まで、幅広く活用されています。

 

ツァイガルニック効果とは?:未完成なものに惹かれる心理

ツァイガルニック効果(ツァイガルニク効果)とは、「人は、目標が完了されていないタスクのほうが、完了したタスクよりもよく覚えている傾向にある」という記憶に関する理論です。
心理学者ブルーマ・ツァイガルニクが、1927年にベルリン大学の博士課程において提唱されたので、この名前がついています。

クイズ番組で「正解はCMのあとで」と続きを持ち越されると、「正解だけ見よう」とついついCM明けを待ってしまうことはありませんか。これは意図的に、未完成の状態をつくりだし番組を少しでも長く見てもらうための工夫なんですね。


このツァイガルニック効果が働いている代表的な例としては、スペインのバルセロナにあるアントニ・ガウディ設計の世界遺産「サグラダファミリア」が挙げられます。サグラダファミリアは、1882年から建築が開始され、数多くの歴史的建築物を設計したアントニ・ガウディの未完成作品として現在も建設途中です。※2026年完成予定とされています。

サグラダファミリアの魅力は、多くの歴史的建築物を設計したアントニ・ガウディの建築様式や造形美と言われていますが、100年以上前に設計された未完成作品が、徐々に完成に近づいている過程に立ち会えることも大きな魅力のひとつ。ここにもツァイガルニック効果が働いているのです。

 

モチベーションアップにも使える、ツァイガルニック効果


ツァイガルニック効果は、日常生活にも応用できます。

仕事や勉強の休憩後に「なかなかやる気が起こらないな」という人は、あえて仕事や課題を完璧に終わらせず、「残す」または少しでも「次の作業に手を付ける」ことで、続きが気になり、休憩後の作業にとりかかりやすくなります。

例えば、問題集は「このページを解き終わったら休憩しよう」とするのではなく「あと1問残して休憩」する方が、休憩後に残りの一問をやり遂げようと行動しやすくなり、そのまま次のページにも移りやすくなります。
しかし、せっかくの休憩時間に、終わっていないタスクのことばかり考えてしまうと本末転倒です。あまりハードルの高いタスクは残さないように注意が必要です。

 

ツァイガルニック効果のマーケティング活用例

ツァイガルニック効果は、広告コピーによく使われています。
コツは、完璧にすべてを伝えようとするのではなく、一部を残して気になってもらうこと。「クリック」や「申し込み」といったアクションを起こしてもらうために、ユーザーを引き込みましょう。

記事コンテンツ

記事コンテンツやインフィード系の広告で、ツァイガルニック効果を使うとき「○○とは?」という未完成の情報で興味を引くタイトル・コピーを使うことが多いです。そこに「数字」を追加することで、その内容のすべてを知りたくなるという効果につながります。

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メールマガジン

ユーザーは毎日多数のメールを受け取っています。その中で先が気になる、また記憶に残るメールのタイトルを作るときには、冒頭に、要点や数字を置き気にならせたあと、全体のタイトルでツァイガルニック効果ポイントです。

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バナーデザイン

テキストだけでなくバナーデザインでツァイガルニック効果を提供することもできます。

●アマゾン

https://www.pinterest.jp/ 、https://doda.jp/ より

このバナーは転職サイトで求人情報と一緒に掲載されているイメージ画像で、Amazonの例です。

このような求人情報の画像は、オフィスや社員の雰囲気が伝わるデザインがよく用いられています。しかし、Amazonはあえてそれを全面に出さずに、「チラ見せ」しています。段ボールのデザインでAmazonらしさを感じさせつつ、ツァイガルニック効果もうまく利用されています。

 

●ガリバー

https://retrobanner.net/より

中古車販売買取店「ガリバー」のクルマ査定のバナーです。「あなたの愛車 今いくら?」という自分ゴト化させる問いかけコピーも印象的ですが、さらに金額パネルを入れ込むことで未完成の状態が作り出され印象に残ります。思わず「査定額を知りたい」と、クリックを誘導するバナーになっています。

 

ツァイガルニック効果は、今日から使える心理効果

完成されたものより、未完成のものに惹かれる「ツァイガルニック効果」。日常生活から、マーケティングまでぜひ活用してみてください。

 

<参考>

中村和正著(2018).『[買わせる]の心理学 消費者の心を動かすデザインの技法61』 エムディエヌコーポレーション

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