行動心理

【返報性の原理】まずはメリットを提供しよう。結果はあとからついてくる!

投稿日:2019年8月27日 更新日:

親切にしてもらうと「お返ししなくちゃ」と思ってしまいませんか?この返報性の原理は、売上アップによく使われている心理効果です。

ネット通販(EC)や店舗の売上が上がらないときには、ついつい自分たちさえ儲かれば良いという利益至上主義に走って、逆にジリ貧に陥ってしまいます。
なぜならお客様は、あなたの会社のEC・店舗がどれくらい「お客様のためを思ったビジネス」を展開しているかをすぐに見抜いてしまうからです。

マーケティング・広告で売上を伸ばしたいのであれば、まずはお客様にメリットを与えることで結果として売上が増える「返報性の原理」を活用してみませんか?

 

「返報性の原理」とは?

「返報性の原理」とは、人から好意的な親切を受けると、自分もそれ相応のお返しをしなければならないと思う心理のことです。
「好意・親切(温かい対応)に対しては、自分も好意・親切を返さなくてはならない」と感じ、「悪意・攻撃(冷たい対応)に対しては自分も悪意・攻撃を返してやらないと気が済まない」と感じる「お返しの原理」です。

「返報性の原理」の4つの種類

「返報性の原理」は、ロバート・B・チャルディーニのビジネス心理学の世界的なベストセラー『影響力の武器(1984年)』で紹介されたことで、またたく間に人口に膾炙しました。

チャルディーニ氏は、次の4種類の返報性の原理を上げています。

 

●好意の返報性
●悪意の返報性
●譲歩の返報性(自分が譲歩すれば相手も譲歩してくれやすい)
●自己開示の返報性(自分がオープンな態度を取れば相手もオープンになってくれやすい)」

 

簡単にいえば「義理と人情」や「ギブ・アンド・テイク」、「親切にしてもらって申し訳ないと思う気持ち」になります。
「自分がどんなに相手に親切にしてあげても、まったくお礼もお返しも返ってこない一方的な人間関係」はそのうちダメになってしまうことは、誰もが経験的に実感しているのではないでしょうか。

ビジネスやマーケティングも同様で「自社の利益ばかり考えるビジネス」は顧客の満足・信頼を失ってしまい、中長期的には売上が落ちやすいのです。

 

「返報性の原理」の具体例

「返報性の原理」は頭であれこれ考えて働く心理作用ではなく、半ば無意識に「自分に好意的に接してくれる相手には自分も好意・親切を返さないといけない(助け合える良好な人間関係は生存に有利だから)」と感じてしまうので、マーケティング・広告に応用すれば強力な武器になってくれます。

 

「返報性の原理」のビジネスにおける具体例

PayPay・LINEPay・origamiなどの高率の現金還元・割引サービス


2018年末よりキャッシュレス決済(スマホ決済)が広がりを見せ、PayPayの「100億円還元サービス」が大きな話題になりました。
それに続いてLINEPayの「20%の現金還元」が行われ、origamiも「一部店舗での半額キャンペーン」で対抗しました。

QRコード決済業者の「とにかくギブしまくって未来の巨大キャッシュレス市場のシェアを奪いに行く戦略」は極端ですが、ユーザーは「好意の返報性」と「還元・割引・使い慣れの実利」で、恩恵を多く受けたQRコード決済をその後も使いやすいのです。

 

スターバックスのフレンドリー接客、スーパーで子供に勧める試食


圧倒的集客力を誇るカフェのスターバックスでは、「サードプレイス戦略」で「笑顔で挨拶+丁寧に説明+軽くオススメのフレンドリー接客」で、顧客に「好意の返報性」を働かせています。

笑顔で感じのいい店員が、注文を聞き終わった後に「お食事はいかがですか?」や「このお飲み物にはこんなカスタムができますよ」という感じで軽くオススメすると、好意的に接客された顧客はつい追加買いしてしまいやすいのです。

スーパーの試食も「無料で食品・飲み物を提供してもらう好意」を受けてしまうと、「お味はいかがでしたか?」との問いに、「美味しくなかった」と答えるわけにもいきません。
「美味しかった」と答えると、返報性の原理で美味しいのに何も買わないのは悪いと思って、1つくらいは買ってしまうのです。

大人はその心の負担が分かっているので、初めから試食を受け取らない人も多いのですが、ベテランの試食販売員は小さな子供にウインナーなどを上げて、「お母さん、これ、美味しいよ!」と言わせることで、「子供経由の返報性の原理」で売上を上げてしまうのです。

 

「返報性の原理」をマーケティング・広告に活用しよう

お客様の目線に立ったWin-Winのビジネス

「返報性の原理」をマーケティングに活用するには、まず自社の側からお客様にメリット・感動体験を提供してギブすることを意識しましょう。

もっとも直接的な方法は無料(格安)でサンプルをあげてしまうマーケティング・広告です。

代表的なのは、再春館製薬の「ドモホルンリンクルの無料サンプル」です。さらに再春館製薬は、無料サンプルを送っても「営業電話をしない」と約束しています。
本当に良い商品を売っていれば、「しつこくて断りにくい営業をしない会社」と思われることで、リピーターを生む返報性の原理が強く働くやり方です。

逆説的ですが、「好意の返報性」を働かせてビジネスを成功させる王道は、「見返りを求めない姿勢(お客様を喜ばせる姿勢)を見せること」なのです。

 

顧客にまずメリット・感動体験を与える

無料サンプルはありふれたマーケティングですが、そこに「使ってみて本当に良い商品だった」や「しつこい営業電話がなかった(欲しい時に電話したらとても丁寧な対応だった)」という“感動体験”が加われば、返報性の原理で売上が自然にアップしていきます。

「お客様が欲しがりそうなニーズのある情報・サービス」を積極的にSNSやブログで発信し続けることも、返報性の原理で通販サイトのコンバージョン率アップにつながる優れた広告手法です。

「無料・割安なのにここまでしてくれるの?」と感動・感謝してもらうことで返報性の原理が強く働くので、「カスタマーサービスの品質向上・相談体制の充実」もぜひ実現したいですね。

お客様目線に立って「自分がしてもらえたら嬉しいサービス・対応・接客」をイメージすれば、「返報性の原理が効くWin-Winのビジネス」ができるはずです。

 

 

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宮田 あゆみ(beehave 編集部)

beehave編集部/Webマーケター、ディレクター
2018年に株式会社インフォデックスに入社。 beehaveの運用や自社事業のマーケティングを担当。

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