企業インタビュー

定量的な事実を元に意思決定を行った株式会社ペライチのマーケティング施策とはー株式会社ペライチ

投稿日:2020年3月3日

 

 著しい事業成長を遂げている、誰でもカンタンにホームページの制作ができるサービス「ペライチ」を提供する、株式会社ペライチ 代表取締役 橋田一秀様へ、2019年の事業成長の裏側についてインタビュー。「どのような施策を行ったのか?」の直球な問いに対して、プロダクト.内部体制.データ分析で実施した内容を、率直にお話しいただきました。

◆プロフィール

株式会社ペライチ
誰でもカンタンにホームページの制作ができるサービス「ペライチ」の開発・運営を行う。ペライチは、インターネットに不慣れな方でも、カンタンに、素早くホームページの作成、更新できるようサービス設計されています。
2015年のリリース以降、40代・50代のユーザーを中心とした、中小企業の経営者及び、個人事業主の方に利用いただき、2019年12月時点で会員登録数が20万を突破。

コーポレートサイト:株式会社ペライチ

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◆インタビュイー
代表取締役 橋田一秀様
東京理科大学卒業後、株式会社NTTデータに就職。1年半で退職し、株式会社うるるでほぼ未経験ながらエンジニアとして就職。4年3ヶ月の勤務後、山下氏、香月氏と共に、株式会社ペライチを創業

 

会員登録数20万人突破!年次売上も150%成長!ペライチにとって2019年は最高の年だったのではないでしょうか。

ペライチ: 初心者でもカンタンにホームページ制作が可能( https://peraichi.com/

ありがとうございます!これも、日頃からご利用いただいている皆様のご支援があってこその結果だと思っています。

この1年は、「ホームページを作るならペライチ!」をテーマに、必要な機能の拡張も行ってきました。

日本国内のCMSで制作されたサイトの比率を考えても、ペライチはまだまだ伸びしろがたくさんあると思っています。会社の大きな目標の1つである上場にむけて、課題を改めて認識し、地道に積み上げていく中の通過点として良い成長を遂げた1年だったと思っています。

地道な積み上げとは、具体的にどのようなことを行ったのでしょうか。


ペライチは、「誰でもカンタンにホームぺージが作れるサービス」を目指して歩みを進めてきましたが、今後の成長を考えると、改めて目指すべき道筋を明確にする必要性がありました。そのために、目標設定と体制の再構築を行っていきました。

まずは目標設定。目指すべき数字を上場基準から逆算して明確にしました。

集客面で例えると、今までは「次は〇万人を目指そう!」と、エイヤーで進んでいましたが、現状の解約維持率と平均顧客単価が一定なのを前提に、目標の売上を達成するに必要な新規ユーザー数を算出しました。このように、目指す立ち位置と現状との乖離を認識しながら、ひとつひとつ整理を行います。

目標数値を明確化した後に行ったのは、目標達成に必要な施策とプロダクトの見直しです。

実は、「誰でもカンタンに!」の通り、ペライチは明確なターゲットを決めきれていませんでした。まずは、サービスの特徴を考慮しながら仮説を立て、それを元にユーザー調査を行い、10名未満の法人や個人事業主等”スモールビジネス”の方をメインのターケットユーザーに設定して提供を行うと定めました。

次に行ったのは、プランの見直しです。

以前も3つのプランを用意していましたが、価格設定も利用できる機能もなんとなく決めていました。新しい料金プランは、ユーザーの事業成長と共に利用プランもアップグレートするストーリーを設け、価格と提供機能を整理していきました。

このストーリーはざっくり言うと下記のような形です。
・スタートは無料
・カスタマイズをしたい方はライト
・一般的なホームぺージはレギュラー
・さらにビジネス活用したい方はビジネス


この4つをシンプルに提示することで、新規有料会員登録数増加へつながっていきました。

これにプラスして、新規会員登録をしたユーザーに、有料プランを30日間無料で試せるキャンペーン。社内通称”ガチでいきなり有料プラン”を実施して、「ペライチの有料プランをまずは使って体験してみてください!」としたところ、これがトリガーとなって新規有料会員登録率が約2倍に成長していきました。

画面上で頑張って機能のメリットを説明するのではなく、体験の機会を戦略的に作れたことが、成果としては大きかったと感じています。その他の施策も含め、利用者数の課題に関しては2019年前半部分で解決への道筋を作れたと思っています。

もう1つの体制再構築は何を行ったのでしょうか。

体制の再構築は、内部メンバーの役割を明確にして、個人やチームとしての行動力を上げる土壌を築いていきました。

各々がやるべきことを理解し、なぜ行うのかを認識してもらうために、マーケティングでよく使われる「AISAS」グロースハックの「ARRRA」などのフレームワークを組み合わせ、それを基準として、自らの業務はどこに該当して、ペライチにとってどのような役割を担っているのかを、ひとりひとりに説明するところからスタートしました。

マーケティング領域の業務を行うメンバーに、各々に求めている役割を全て明確に分類して、「こういう役割なんだよ!」「この業務はフレームワーク上でここに貢献しているんだよ!」と話して、さらに認識を深めてもらいました。

例えば、当社のブログ”ペラログ”( https://blog.peraichi.com/ )を書く業務も、単純にブログ書いてよ!と言うのではなく、世の中にペライチを認知してもらうために書いている”意図”を理解して書いてもらった方が、良いアウトプットが行えるはずです。

これらを行ったことで、ひとりひとりが自らの役割を果たすため、考えて行動できるようになったと同時に、周りのメンバーの役割も認識できたことで、チームや個人間の連携が生まれやすい体制も整っていきました。

また、仕事が明確化すると生産性もアップしていくので、それまであった不明確な大量のタスクや、業務の切り分けも自然と整理されていきましたね。

計測数値も細かく整理されたとのことですが…


はい。今まで出来ていなかった必要なデータの計測を定期的に行えるようにしました。
定期的に計測を行うことで、新たな足掛かりがみえてきます。
ここでは3つの例をあげて説明します。

1つ目は、アクティブユーザーを定義し、数値計測を行うようにしました。

ペライチに登録したユーザーが、ページの公開を行う割合は約40%位です。
ページ公開後30日以内に再ログインを行ったユーザーを、ペライチではアクティブユーザーと呼んでいますが、これに該当するユーザーがどれ位なのかのログが取れていなかったので、計測を行うようにしました。

計測開始後、アクティブユーザーと非アクティブユーザーで分類してみると、月1回以上ログインするアクティブユーザーは、99%有料会員登録を行っているのに対し、未アクティブのユーザーは約2%でした。
この数値をもとに、リテンションメールや、マーケティングオートメーションを入れてアクティブ化を目指す方向で話を進めていきました。

2つ目は、SaaSでよく使われる指標「ユニットエコノミクス」の導入です。

ユニットエコノミクスを簡単に説明すると、1ユーザー獲得時に利益になっているのか赤字なのかを表す指標です。SaaSのサービスが増えたので基準値もおおく、今はLTVが顧客獲得コストの3倍以上の数値である場合は「健全」だと言われています。

例えば、ペライチのライトプラン980円を2年間使用するユーザーの場合、LTVは約24,000円。これを3で割った8,000円で有料会員になってもらえばプラスマイマス0となります。

ユニットエコノミクスの導入で、集客にかけるコストの基準を作ることができました。

3つ目は、ユニットエコノミクス元にROIを明確にしました。

元々、自然流入のユーザーが多いことは分かっていましたが、有料会員登録ユーザーが何を経由して流入してくれたのか、各施策の効果測定が十分に行えていませんでした。
この計測を開始するのと同時に、先述したユニットエコノミクスを応用して、出稿している広告全媒体のユニットエコノミクスを算出していきます

そして、ユニットエコノミクス÷出稿金額=ROIとなるので、同じく全媒体でROIを算出していきました。例えば、リスティング広告の場合はキーワードごと、アフィリエイトならばASPごとです。

計測元のデータは、データベースに登録してある情報を元にスプレッドシートで集計していったので、特に特殊なツールの導入は行っていません。

全てのROIを出したら費用対効果から取捨選択を行い、効果のよいキーワードや媒体の出向量増やし、効果の悪い媒体は停止をしていきました。

これらの体制の再構築と数値計測の見直しは、2019年を通して行ったことです。
アイデアは皆で出しつつ、定量的な事実の元でチャレンジするべきか、継続するべきか、何を優先するべきかを判断して意思決定出来たことが、大きな成果へとつながったのだと思っています。

今後、新たに行う予定の施策はありますか?

2020年は動画広告やバナー広告など、新たなチャレンジを行っていきます。

成功させるためにトライを増やしていくフェーズだと思うので、さまざまな観点でペライチの魅了を伝え、可能なかぎり比較していこうとしています。現在単純計算で9つの切り口で54パターンの動画をテストしていくことが決まっていますね。

この中で特定の軸が刺さるのであれば、深堀りを行いながら、認知を増やして新たな会員登録へつなげていけたらと思っています。

事業の今後の展望をお聞かせください。


2020年から、新しいポジショニングを創り上げることにチャレンジをしていきます。

ペライチの強みは「スピード感」なんです。

EC機能もネット予約を行う機能も完備されているので、「1日でホームページを作ってください」とか、「今日中にECサイトを立ち上げたい」とか、今すぐネットで何かをトライしたい方々の大抵の要望にペライチは応えられると思っています。

リアルはチラシ!ネットはペライチ!チョチョっと作ってパッと公開!のように(笑)、「スピード感」というポジショニングを開拓して、Webマーケのドアノック商品にしていく。これを2020年から行っていきたいと思っています。

ホームページを作るなら ペライチ!
ネットで試せるホームページは ペライチ! です!!

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株式会社インフォデックス Digital Marketing div. beehave編集部。
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