Pick Up! インタビュー

新たな潜在層にアプローチするBULK HOMMEの「自分ごと化 啓蒙戦略」とは 株式会社BULK HOMME

投稿日:2020年2月25日

 

メンズスキンケアD2Cブランドとして独自のポジションを築いた、株式会社バルクオムのマーケティング担当者へインタビュー。2020年3月からヨーロッパへのブランド展開を発表したBULK HOMMEの、新たな市場を開拓していった戦略や、数字と向き合うマーケティングと世界観を提示するブランディングのバランスの考え方、評価方法についてのお話しをお聞きしました。

◆プロフィール

株式会社バルクオム
「メンズスキンケアブランド世界シェアNo.1」をビジョンに、メンズスキンケアブランド BULK HOMME を展開。2017年からアジアへ進出。今後も、フランス.イギリスを中心としたヨーロッパへの展開をかわきりに、メンズスキンケアブランドとスキンケア⽂化を世界へ向けて発信していく。

コーポレートサイト:株式会社バルクオム(https://company.bulk.co.jp/

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◆インタビュイー
株式会社バルクオム 国内事業本部本部長 高橋 文人様
2017年に同社入社後、Webマーケティング・韓国事業責任者を経て、2020年1月より国内のマーケティング部門を統括する国内事業部 本部長に就任。Webマーケティング、CRM、リテール営業、アメニティ営業、PR・広報などの管轄を行っている。

独自のポジションを確立したBULK HOMMEの戦略についてお聞かせください。

BULK HOMME(バルクオム)|ベーシックメンズスキンケア(https://bulk.co.jp/

BULK HOMME(バルクオム)は、メンズスキンケア市場において日々継続使用するスキンケア商品という啓蒙戦略でポジションを確立できたことが強みであり、他のブランドと差別化できたポイントだと思っています。

従来の通販ブランドは、インサイトがある状態から解決策を提示する形でしたが、D2Cブランドは、より良い新しいライフスタイルを創造してもらうためのコミュニケーションが大切です。

バルクオムの商品を継続的に使用してスキンケアを行うことで、悩みを回避する土壌をつくり、下向きの視線が上向きになる。そのようなライフタイルを創造できるブランドであることが、お客様との接点を長く継続出来ている秘訣だと思います。

具体的にどのような啓蒙を行ったのでしょうか。

「スキンケアとは何を行うのか?」をユーザーとの最初のコミュニケーションとして提示をしていきました。

きっかけは、2016年にある人気俳優がSNS上でバルクオムの商品に触れてくれたこと。弊社の戦略ではなく、ご本人が自ら発信して下さったのですが、一気に検索ボリュームが増え、2015年からスタートしていたサブスクリプションモデルへの新規申込も殺到しました。

ただ、一時的に申し込みは増えたものの、「そもそも何のための商品なのか、何故スキンケアを行うのか」を世の中に提示できていなかったので、習慣的な使用や正しい使い方につながらず、継続に至らなかった。

この後、改めてアンケートを実施してみたところ、そもそも男性にスキンケアの常識が認知されていないことがわかりました。スキンケア=洗顔→化粧水→乳液という常識は、女性だとほぼ100%答えられると思いますが、この時のアンケートで男性の正解率は50%程。乳液からスタートする方もいましたね。

転機となる出来事でしたね。その後、施策へはどのようにいかしていったのでしょうか。

そうですね。芸能人パワーの凄まじさを感じる出来事でもありました(笑)。その後、半年ほど試行錯誤を繰り返しながら、Instagram・YouTube・LINEの3本軸を確立していきました。

先述したアンケートを含む定量調査に加え、定性的な部分は各年代別に1週間の行動ログを提供してもらい年代別に顕在層・潜在層に分けて、媒体の選定や最適なタッチポイントやアプローチ方法を行動から探って再検討を行いました。

重ねて、SNSで過去に投稿された画像の分析も行い、CVRの高かった20代前半をメインターゲットに設定し、年代に合わせた施策を開始しました。

集めた情報はLPにも生かし、イメージ優先のクリエイティブからユーザーが親近感を持てるクリエイティブへ変更しました。具体的には、ユーザーが自ら使っているシーンを思い描けるビジュアルへ変えることで、「自分ごと化」をしてもらえるように啓蒙を行っていきましたね。

キャッチコピーや文章は、スキンケアを行う理由や正しいスキンケアステップを優先的に伝える内容にしました。

そこにPDCAが上手くはまって獲得数が伸びていきました。これが2017年のマーケティング強化期です。

PDCAは、まずは何を見ていますか。

まずは投資金額に対してのリターンです。

どの媒体でも、最初のテストとして予算50万以内で、実際に成果に繋がったかを計測します。バルクオムでのCPAの基準があって、その目標値に近い結果のメディアを選別後、そのCPAをどれだけ改善できるかにフォーカスをしていきます。

例えば、LINEの導線の最適化。
直接LPにリンクさせるのか、記事LPを挟んだ方がいいのか、あるいはチャットを挟んだ方がいいのかを、パートナー企業の皆さまに協力してもらいながら、数ヶ月間かけて最も効果の高い導線を導き出しました。そのあとは、ゴリゴリにクリエイティブのPDCAを回す。LPを数パターン作って、クリエイティブを最適化していきました。

個人的には、PDCAは最初から高速で回せばいいわけではなく、本来の目標・目的を忘れないことが大事だと思っています。底の空いたバケツに高出力で水を入れても溜まらないように、改善するべきポイント、先述したLINEの例であれば導線の部分になりますが、見定めは疎かにしない。そのためにも、ある程度の期間はかけることも大切かと思います。

数字と向き合うマーケティングと反した、世界観を提示するブランディングにも力を入れていますが、バランスや評価はどのように考えているのでしょうか。

バルクオムでは、マーケティングとブランディングは「二重人格」であると理解し、お互い尊重し合うことを大切にしています。

二重人格とは、一方では、綺麗なコミュニケーションをしながらも、もう一方では直接的なコミュニケーションをする。かっこいいCMを放送しつつも、実店舗はチラシやポップだらけ…のようなイメージです。

目標値も、マーケティング側は新規の獲得数、ブランディングは認知度や好意度やNPSの部分で、各々違いますからね。

マーケティングとブランディングの評価の実施はこれからにはなりますが、方法は、smartnewsの西口さんの著書、「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」の、N1分析を参考にしています。


(参照:1人の顧客からアイデアを得て広げるN1分析とは?

その中で提唱されている、潜在層からロイヤル顧客までの層が5段階・9ブロックに分かれている図解があります。それに則って顧客インタビューを実施して、どのポジションの割合が増えたのかを調査し、評価していこうと考えています。

最後に、今後の展望をお聞かせいただけますか。


2020年3月から、新たにフランス.イギリスへの展開をスタートします。

日本への注目度が高まる2020年にヨーロッパへ進出することで、⽇本のメンズスキンケアブランドとスキンケア⽂化を多くの方へ届けるとともに、ビジョンでもある「メンズスキンケアブランド世界シェアNo.1」への達成を目指して邁進していきたいです。

海外展開の他にも、マス向けにチラシなどの原点回帰的な施策や、ドラッグストアやコンビニエンスストアなど、気軽に手に取れる場所への展開も考えています。

クッキーの規制などの影響でWEB上での一方的なアプローチは減っていくからこそ、ユーザー側に想起してもらい、指名検索されるブランドにならないといけません。
そこで必要なのが、メンズスキンケア=バルクオムだと思わせるマインドセット。そのためにスキンケアを必要としている男性と気軽に接点をもつことが何よりも重要です。

これらの施策を通して、メンズスキンケア=バルクオムを想起しインプットしてもらうPRをしていきたいと思っています。

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株式会社インフォデックス Digital Marketing div. beehave編集部。
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