行動心理

【ダブルバインド】簡単ユーザー誘導テクニック!選んで欲しくない選択肢はあらかじめ消去しよう

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顧客に商品を購入してもらうことが難しいのは「購入しない選択肢」があるからです。では、購入しない選択肢を無くして「購入する選択肢」に誘導するにはどうすればよいのでしょうか。


「ダブルバインド効果」を活用すれば、顧客の購買欲求を刺激して、商品購入のコンバージョンへと自然に誘導していくことができますよ。

 

「ダブルバインド効果」とは?

原点はグレゴリー・ベイトソンが提唱した精神分析的なダブルバインド理論

ダブルバインド効果の原点は、「精神の生態学」で有名な米国の精神科医グレゴリー・ベイトソン(1904~1980年)が、1956年に提唱した「ダブルバインド理論(二重拘束理論)」にあります。

「ダブルバインド理論」とは統合失調症の精神分析的な原因論で、「メッセージ」と「メタ・メッセージ(初めのメッセージへの言及)」が矛盾したダブルバインド状況(二重拘束)が続くと、人は行動を選択しづらい苦しみを感じて統合失調症を発症しやすくなるという理論です。

典型的なダブルバインドとして、母親が子供に「毎日を楽しみなさい」という言語的メッセージを与えた後に、「子供が笑顔で遊んでいると無言・不機嫌になる」という非言語的メッセージを与える状況があると子供はひどく混乱して苦痛を感じます。
ベイトソンのダブルバインド理論は「どちらの選択肢も選べないつらい二重拘束」を意味しています。

 

ミルトン・エリクソンが発展させたマーケティングにも応用できる心理・行動の誘導スキル

催眠療法の権威であるミルトン・エリクソン(1901~1980年)は、ベイトソンのダブルバインド理論を参考にして、相手を思い通りの選択肢に誘導する「ダブルバインド効果」を催眠療法のスキルとして実用化しました。「ダブルバインド効果」とは、「自分がどちらの選択肢を選んでも、相手が意図した選択・結果へと無意識的に誘導されてしまう心理的拘束の効果」を意味しています。

マーケティング・広告に応用可能な「ダブルバインド効果」とは、「誘導したい行動・状況を前提とした選択肢を示すことで、相手に選択の自由を与えない心理効果」なのです。

例えば、「海外旅行に行くならハワイとローマのどちらが良いですか?」という質問をすれば、「海外旅行に行くこと」が前提になっているので、相手が質問の前提を拒絶しない限りは「ハワイかローマかの選択」をしてくれるでしょう。

「ダブルバインド効果」をマーケティングに応用する場合には、「見込み客の購入行動を自明の前提にした(購入行動がリアルに想像できる)コピー・営業」が有効になります。

「このゼリー飲料はよく振ってからお飲みください」はゼリー飲料の購入が前提で、「(経営が一緒の)高級なホテルにするか癒しの旅館にするか」のコピーはどちらかに宿泊することが前提になっているので、顧客が無批判にダブルバインド効果を受け入れればいつの間にか購買行動に誘導されていきます。

 

「ダブルバインド効果」を応用したマーケティング・広告・恋愛の事例

CMの例

スズキ「ワゴンR スティングレー」
女優の広瀬すずさんが肩を出した大胆な黒いドレスで出演していたスズキの「ワゴンR スティングレー」のテレビCM。車のイメージに合わせたいつもよりクールな大人っぽい視線の広瀬すずさんが、「ねえ、白なの?黒なの?はっきり行こうぜ!」といきなりワゴンRを買う前提で、ダブルバインド効果を効かせたコピーを突きつけてきます。

「白色がいいのか?黒色がいいのか?」という車の色を選ぶことフォーカスすることで、購入するかしないかの選択肢を排除しています。またCMの最後で「私は赤かな」という広瀬さんのセリフで選択肢を重ねて「買うイメージ」強化しています。

 

接客・営業テクニックの例


ダブルバインド効果は、顧客に商品購入を決断させるテクニックとしても使えます。

例えば、靴屋で靴を営業して売る場合には、「こちらの新モデルの靴はいかがですか?」ではなく、「どちらもお似合いです。NIKEのシューズとニューバランスのシューズのどちらに致しましょうか?」と売り込んだ方が、ダブルバインド効果で靴の購入へと自然に誘導しやすいのです。

ダブルバインド効果で営業・販売の成績を上げたいなら、「商品Aと商品Bのどちらになさいますか?」という顧客が“ノー(買わない)”と答えにくい二択の選択肢を常に考えてみて下さい。

 

番外編:恋愛の例

“ノー”と言わせないダブルバインド効果は、恋愛で相手を誘うコミュニケーションにも応用できます。

好きな人をデートに誘いたい時に「次の日曜日に一緒に出かけませんか?」と誘うよりも、「次の日曜日、おしゃれなカフェの食事か綺麗な海岸が見えるドライブに行きませんか?」と誘うほうが、“OK”を貰える確率がアップします。

「行くか行かないかの選択肢」を無くして、「カフェデートかドライブデートかの選択肢」へと好きな人の意識をダブルバインド効果で誘導しているからです。

更にG.ベイトソンのダブルバインド理論を応用すれば、「ツンデレな態度」で相手の興味や好意を釘付けにできます。「表面的・日常的なツンツンした冷たい言動」と「特別な場面限定のデレデレした甘えた態度」を示すことで、矛盾するメッセージを受け取った相手は緊張と安心を交互に感じて興味を引き付けられてしまいます。

 

「ダブルバインド効果」を自社の広告コピーに活用するポイント

“商品・サービスを購入した前提”のリアルなイメージで誘導する

「ダブルバインド効果」を広告コピーに活用したい時には、「商品を買わないという顧客の選択肢を無くした二択の提示」と「商品を購入した前提のリアルなイメージの喚起」がポイントになります。「購入後のポジティブなイメージ」を生き生きと想像させることで、「ダブルバインド効果」は格段に高まるからです。

例えば、夏にビールを売りたいのであれば、「暑い夏に疲れて帰ったら、キンキンに冷やしたビールをグイッと飲もう!」といったビール購入後の美味しいイメージを喚起するキャッチコピーで顧客を購入行動へ導きやすくなります。「商品購入後の顧客の満足・楽しさ」を思い起こさせるようなコピーを工夫することで、顧客にいつの間にか商品を買わせる魔法のようなダブルバインド効果が働くのです。

 

 

 

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