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【ディドロ効果】次々に買い揃えたくなる心理!「一貫性・統一感」で売り上げアップ

投稿日:2019年3月26日 更新日:

お客様の購入アイテム数(購入単価)が少なかったり、リピーターが少なかったりして売上が伸び悩んでいませんか?実店舗でもネットショップでも「売上がアップしない」「リピーター客が増えない」というお悩みは付き物ですが、「ディドロ効果」を意識したマーケティングで、そのお悩みを解決できるかもしれません。

「ディドロ効果」とは何か?―所有物に理想的な一貫性を求める

「ディドロ効果(Diderot Effect)」とは、自分の生活環境に「理想的価値を持つ新たな商品」が入ってくると、その商品のイメージと釣り合った関連商品を次々に買い揃えたくなる心理効果のことです。「ディドロ効果」は、「理想的価値(今までなかった新しい価値)」をもたらす一つの商品を買うとその商品と関連性のある別の商品をさらに買いたくなるという、資本主義における「消費拡大の心理効果」を意味しているのです。

「ディドロ効果」の由来

「ディドロ効果」の由来は、「百科全書派」に分類される18世紀のフランスの哲学者・思想家ドゥニ・ディドロ(1713~1784)が書き残したエッセイ「私の古いガウンを手放したことについての後悔」にあります。みすぼらしい書斎で生活していたディドロが、ある日、友人から素敵な緋色(赤色)のドレシングガウンをプレゼントされたことから話は始まります。みすぼらしい古いガウンを捨てたディドロは、暫くすると優雅なドレシングガウンと自分の部屋の家具・所持品が合わないと感じ始めます。

新しい高級ガウンに合わせ、自分や部屋のイメージに「統一感・一貫性」を持たせるため、ディドロは遂に「タペストリー・椅子・机・本棚・時計」など色々なものを新しく買い換える羽目になりました。文化人類学者グラント・マクラッケンがディドロのこのエッセイを元に、「文化と消費とシンボルと(1988)」で「所有物・環境の調和を求めて次々に物を消費する心理効果」として「ディドロ効果」と命名したのです。

 

ディドロ効果で「高級品・インテリア・アウトドア・スマホゲーム」の売上がアップする

「ディドロ効果」を支えているのは、人は自分の行動に一貫性を持たせたがるという「一貫性の原理」です。人は自分の所持品・ファッション・部屋などを介し、自分がどんな人間であるかを他者に認めさせたがる「自己表現欲求・自己顕示欲求」も持っています。

登山やマラソンなどの趣味に必要な商品を一つ買うと、「登山・マラソンを趣味にしている自己イメージ」に見合った別の商品を買い集めやすいのです。登山・サイクリングなどのアウトドアは関連アイテム数が多いので、「ディドロ効果による買い揃え効果」が強く働きます。

ほかにもディドロ効果に基づく売上アップが分かりやすいのが、「高級品・インテリア(家具類)」でしょう。エルメスのバーキンのような高級ブランドバッグを一つ購入すると、バッグだけが特別に高級な状態は「理想的な自己イメージの統一感・購入行動の一貫性」を崩すので、シャネルの洋服やフェラガモの靴などを合わせて買いたくなります。

インテリア(家具類)も、「全体の統一感・調和」を求めるディドロ効果が働きやすい商品です。カーテンやカーペットを一つ新調するだけで「自分が好ましいと思う部屋のイメージ」を調和させるため、「それ以外のテーブル・本棚・ソファー」などを次々に買い揃えたくなります。ニトリやIKEAでは部屋に統一感を持たせる「セット販売」に注力して売上を上げています。

スマホゲームの「ガチャ」の仕組みも、幾つかキャラを手に入れると、シリーズ全体のキャラを買い揃えたくなるディドロ効果を上手く利用しています。

 

「買い揃えたいディドロ効果」を活用したマーケティングー購入点数・リピート率の上昇で売上アップ

ディドロ効果を活用した最強のマーケティングは、「ブランディングに基づく好ましい世界観・自己イメージの呈示」です。このブランドの商品を買えば、「好ましい世界観」や「理想的な自己イメージ」に近づけるという認識をお客様に持って頂ければ、リピート率(買い揃え率)が高まって購入点数も必然的に増えていきます。

成功したアパレルやコスメ、アウトドアなどの商品単価の高いブランドは、いずれもリピーター客を生み出して維持するだけの「好ましい世界観(=お客様の自己イメージを理想に近づける影響力)」を確立しています。

ブランディングは一朝一夕にはできませんが、統一感を求めるディドロ効果を活かしたマーケティングとして、「セット販売・お試し品」があります。

例えば、「アパレル店舗のマネキンの洋服一式」や「家具屋の素敵なお部屋のインテリアデザイン(家具一式)」のトータルコーディネイトは、まとめ買いを誘発する有力な「セット販売」の方法です。ハシェットやディアゴスティーニに代表される「付録つき雑誌」でも、「シリーズもの」を企画して展開することで、そのシリーズすべてを買い集めたくなるディドロ効果を刺激しています。

「コスメ・健康食品・スマホゲーム・雑誌」も自信のある商品であれば、初回は「お試し品・アイテム類」を無料・格安で提供した方が、次回以降も一貫(継続)して買いたくなるディドロ効果が働きやすくなります。

やり遂げていない未完の仕事があると完成させたくなる「ツァイガルニク効果」と一貫性・調和を求める「ディドロ効果」の相乗作用で、リピート率を高めて売上をアップさせましょう。

まとめ

ディドロ効果とは「一貫性の原理」と「自己表現欲求」によって、関連商品を買い揃えたくなる心理効果です。

人は今までになかった商品(新しい価値)を手に入れると、「統一感・調和」を求めてその商品に見合った関連商品も買い集めたくなるので、「ブランドの世界観・セット販売と試供品・シリーズ展開」を意識してみて下さい。

 

 

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