消費者心理

【AIDMA・AISAS・DECAX】今さら聞けない!マーケティングに使える消費者購買行動モデルとは

投稿日:2019年10月1日 更新日:

今回は、「消費者の考え方・行動プロセス」であるAIDMA・AISAS・DECAXを解説します。

マーケティング・広告の目的は、「顧客に自社の製品・サービスを効率的に売ること」です。自社製品を優先的に購入してもらうマーケティングを成功させるためには、「消費者の考え方・行動プロセス」を理解する必要があります。

“AIDMA・AISAS・DECAX”の購買行動モデル(消費行動モデル)を正しく理解すれば、メディア形態や時代状況、価値観によって移り変わる消費者の行動プロセスにマッチしたマーケティング戦略を立てることができますよ。

 

「AIDMA(アイドマ)」:マスメディア時代の消費行動モデル

「AIDMA(アイドマ)」は「アイドマの法則」とも呼ばれる消費行動モデルで、1920年代にアメリカの作家サミュエル・ローランド・ホールによって提唱されたものです。

AIDMAは、宣伝広告のマーケティングに対する行動プロセスの頭文字をとってモデル化したものです。
テレビ・新聞・ラジオの広告や販売員の説明・パンフレットがメインだった「マスメディア時代(消費者が受身な時代)」の消費行動モデルですが、現在でも応用できる内容が多くあります。

AIDMAは以下のように、消費者がある商品を認知して興味・欲望を抱き、記憶して購入に至るまでの行動過程を説明するモデルです。

1. Attention(注意):認知段階

ある商品を知らなかった消費者が注意を引きつけられてその商品を認知する段階。

この段階のマーケティング目的は、「マスメディア広告などで商品を知ってもらうこと」です。

2. Interest(関心):感情段階

その商品に注意を向けた消費者が、何らかの興味関心を持つ段階。

この段階のマーケティング目的は、「どんな商品なのかと興味関心を持ってもらうこと」です。

3. Desire(欲求):感情段階

興味関心を抱いた消費者が、その商品を欲しい・使いたいという欲求を持つ段階。

この段階のマーケティング目的は、「不安・懸念を取り除いて欲しいと思ってもらうこと」です。

4. Memory(記憶):感情段階

その商品が欲しいという欲求を忘れずに記憶して思い起こす段階。

この段階のマーケティング目的は、「電話・DMで欲しいと思う記憶を思い起こさせること、欲求の記憶で動機づけること」です。

5. Action(行動):行動段階

実際にその商品を購入するコンバージョンの段階。

この段階のマーケティング目的は、「購入しやすい環境を整えて実際に買ってもらうこと」です。

 

AIDMAの法則は「消費者がどの購買行動の段階にあるのか?」を把握することで、各段階にふさわしい効果的なマーケティング・広告手法を立案して実行することができます。

AIDMAの法則の原点にあるのは、米国の経済学者E.K.ストロングの論文“Theories of Selling”で提唱された「AIDA(アイダ)の法則」です。
AIDAは、AIDMAから「M(記憶)」を除いた「Attention(注意)→Interest(興味)→Desire(欲求)→Action(行動)」の消費行動プロセスで説明しています。

 

「AISAS(アイサス,エーサス)」:インターネット検索時代の消費行動モデル

インターネット(SNS)が普及して誰もがパソコンやスマホで商品の情報・評価・価格を検索できるようになった現代の消費行動モデルとして、電通等が考案した「AISASの法則」があります。
AIDMAの法則は「マスメディア時代の購買行動モデル」でしたが、AISASの法則は以下のように「インターネット時代(Web検索・SNS検索の時代)の購買行動モデル」になっています。
そのため、AISASにはAIDMAにはない“サーチ(検索)+シェア(共有)の消費段階”がプラスされています。

1. Attention(注意):認知段階

ある商品を知らなかった消費者が注意を引きつけられてその商品を認知する段階。

この段階のマーケティング目的は、「Web広告・マスメディア広告・口コミなどで商品を知ってもらうこと」です。

2. Interest(関心):感情段階

その商品に注意を向けた消費者が、何らかの興味関心を持つ段階。

この段階のマーケティング目的は、「どんな商品なのか・どんなことで話題になっているのかと興味関心を持ってもらうこと」です。

3. Search(検索):行動段階

興味関心を抱いた消費者が、その商品をWebやSNSで検索して自発的(能動的)に情報収集をする段階。

この段階のマーケティング目的は、「SEO(サーチエンジン最適化)を行って、自社および自社製品がインターネットで検索されやすい状態を作って維持すること」や「SNSで自ら情報発信して自社製品が話題になりやすい状況を作ること」です。

4. Action(行動):行動段階

ECサイトや実店舗で実際にその商品を購入するコンバージョンの段階

この段階のマーケティング目的は、「訴求力のあるECサイト・Web広告・販促活動などで購買行動をバックアップすること」です。

5. Share(共有):行動段階

購入した商品の情報・感想・評価を、Web上のSNSやコンテンツで共有(シェア)する段階。

この段階のマーケティング目的は、「SNSやWebコンテンツで話題にしてもらいやすい商品開発・情報発信・仕組み作りをすること」です。

 

インターネット時代に適応した消費行動モデルであるAISASの大きな特徴は、「Google等のWeb検索」や「Facebook・Twitter等のSNSのシェア・口コミ」を重視していることにあります。

AISASを意識したマーケティングでは、SEOを意識した良質なWebコンテンツの公開や効果的なWeb広告、SNSを前提にした口コミを広める仕掛けが求められるのです。
インターネット時代には、「実店舗を訪れる前のWeb検索・SNS参照(Search)の段階」で、購買の意思決定が終わっていることも多いのです。

AISASよりも複雑なネット時代の購買行動モデルとして、「AISCEAS(アイセアス)」も指摘できます。AISCEASの消費行動段階は、「Attention(注意)→Interest(興味)→Search(検索)→Comparison(比較)→Examination(検討・調査)→Action(行動)→Share(共有)」になっています。

 

「DECAX(デキャックス)」:コンテンツマーケティング時代の消費行動モデル

インターネットが普及したことで、自社のコンテンツを介したマーケティングの重要性が高まっています。コンテンツマーケティングでは、「消費者(潜在顧客)が読みたくなる商品関連のコンテンツの質・量」を高めることで自然に売上がアップしやすいのです。

コンテンツマーケティング時代に特化した消費行動モデルとして、2015年に電通デジタル・ホールディングスが考案した以下のような「DECAX」があります。

1. Discovery(発見)

その会社のコンテンツを一つのきっかけとして商品を発見する段階。

この段階のマーケティング目的は、「消費者が欲しい自社コンテンツを作成して見つけやすい状態を整えておくこと(SEO・Web広告・SNSの口コミ化など)」になります。

2. Engage(関係)

何度も繰り返しコンテンツにアクセスしてもらって関係性を深めていく段階。

この段階のマーケティング目的は、「連載記事など繰り返し読みたくなるコンテンツの工夫」や「自社コンテンツのリピーターを作ること」になります。

3. Check(確認)

商品のより詳しい情報や内容についてチェック(確認)する段階。

この段階のマーケティング目的は、「消費者の不安・不満・疑問を解決できるコンテンツの作成」や「商品の詳細情報・使い方について質の高いコンテンツを作成しタイミングよく提供すること」になります。

4. Action(行動)

実際に商品を購入するコンバージョンの段階。

この段階のマーケティング目的は、「消費者の購入意思決定のタイミングを逃さずに、コンバージョンできる仕組みを導入しておくこと」になります。

5. eXperience(体験・経験)

商品・サービスを実際に体験して、その体験の感想・評価をSNSに書き込んでシェア(共有)する段階。

この段階のマーケティング目的は、「商品の体験情報をシェアしやすい仕組みを導入すること」や「ポジティブなSNSの口コミを拡散すること」になります。

 

「AIDMA・AISAS」と比較した場合の「DECAX」の最大の特徴は、商品・サービスを企業側から宣伝広告して「注意」を引きつけるのではなく、消費者側から情報を検索したり発信・共有したりして商品を「発見」することにあります。

「DECAX」とは、「消費者側からの自発的な商品の発見」と「企業側の消費者が何度も見たくなる商品コンテンツ」を組み合わせた消費行動モデルなのです。DECAXを活用したマーケティングのポイントは、「質・量ともに優れたコンテンツの継続的な発信」や「SNSでの商品の体験情報のシェア・口コミの拡散」になってくるでしょう。

 

購買行動モデルを参考に自社のマーケティングの戦略を立てよう


商品の広告・マーケティングを展開する時には、メディア環境や時代情勢に適応した「消費者行動の分析」が必要です。

消費行動モデルの基本はマスメディア時代の「AIDMA」にありますが、WebとGoogleの登場によってインターネット検索の時代の「AISAS」の有効性が高まりました。

近年では企業が商品を宣伝するのではなく、消費者が自ら商品を発見してSNSで商品体験の評価を広めることを前提にしたコンテンツマーケティング時代の「DECAX」のモデルも重要になっています。

Webマーケティングでは「ネット広告・SEO・SNSの口コミ」が重視されてきましたが、今後のマーケティングでは「消費者が継続して読みたくなるコンテンツの制作力」が企業側により求められています。

 

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宮田 あゆみ(株式会社インフォデックス)

beehave編集部
2017年 株式会社インフォデックス入社。
beehaveの編集部として企画・ライティング・ディレクション・SNS運用を担当。

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