皆さまは「張り切って凝ったバナーを作ったけど、いまいちクリックされない…」といった経験はありませんか?
もしかしたら、今回紹介する「アフォーダンス理論」で改善するかもしれません!さて、そのアフォーダンス理論とはどんな理論なのでしょうか?
アフォーダンス理論とは
アフォーダンス理論とは、過去の経験によってそれに対する行動や考え方が結び付けられる効果のことです。結び付けられたイメージや考え方などをアフォーダンスといい、固定観念と同じような意味合いで使われる場合もあります。
ちなみに、アフォーダンス(affordance)は、「与える、提供する」という意味の英語affordから作られた造語です。アフォーダンス理論の例として出されるものに、ドリフターズのコントがあります。
目の前にはドアノブのついたドア。開けようとして一生懸命押したり引いたりしても全く開きません。息を切らしてドアの前で呆然としていると、後ろから来た人がドアをスライドさせて入っていく…。ドアノブがついたドアは、実はスライド式のドアだった!というアレです。ドアノブ=押したり引いたりして開けるものという固定観念があるからこそ、このオチが成立するんですね。
ドリフターズ、若い方にはわからないかもしれませんねえ…。わからなかったらご両親や上司に聞いてみてください!
このアフォーダンス理論をWeb領域で活用するとどうなるのでしょうか?
アフォーダンス理論活用例
【例1:リンク先の表示】
黒文字、下線
1. beehaveとは
青文字、下線
2. beehaveとは
1と2がリンク先として表示されていた場合、2をクリックしてしまうという方が多いのではないでしょうか?これは、Yahoo!などのWebメディアが「青文字+下線=リンク」という価値を付け、時間を経てユーザーに浸透した結果、ひとつのアフォーダンスになった例だと言えます。
【例2:動画再生ボタン】

以前からリモコンでビデオを再生するボタンとして慣れ親しんでいたアイコンですが、Web上でも動画を再生するボタンとしてさまざまなサイトで導入され、「動画を再生するならこのボタン」とアフォーダンス化しています。
【例3:検索バー】

最近は別の仕様のものもチラホラ見かけますが、こちらの検索バーも検索するならここに入力、という価値が与えられ、アフォーダンス化していると言えます。
【例4:スライドで解除】

スマートフォンのロックを解除する場合に表示されている「スライドでロック解除」の表示です。機種によって上下で解除するものもありますが、ほとんどの機種ではこのように横にスライドしてロックを解除する仕様になっています。
まとめ
さて、冒頭でお話した「張り切って凝ったバナーを作ったけど、いまいちクリックされない」という問題ですが、もしかしたらそれはユーザーにとってあまり馴染みがなく、どこをクリックすればいいのかわからなかったせいかもしれません。
そのような場合は、アフォーダンス理論を活用して、ユーザーにとってわかりやすいデザインにしてみるのも解決策のひとつだと思います。