Web上には、さまざまな広告があふれています。
一目で気に入る広告もあれば、全く興味を持てない広告もあるでしょう。また、同じ広告を見たとしても人によって印象が異なるため、不特定多数の人ではなくターゲットユーザーが興味を持ちやすい広告を作る必要があります。
では、ターゲットをユングの類型論で分けた場合、どのような広告が効果的なのでしょうか?
今回は「思考タイプ」を惹きつける広告について解説します。
そもそも思考タイプとは?
カール・グスタフ・ユングはスイスの精神科医であり、心理学における三大巨匠の一人です。彼が提唱した分析心理学は現代でも活用されていて、有名なものに「類型論」があります。類型論とは、人間の心の働き方を「思考・感情・感覚・直感」の4タイプに分類する理論を指します(詳しくは「人間を「心の動き」で分類するユングの「類型論」【総論】」をご覧ください)。
今回は、この4タイプのうちの一つである「思考タイプ」を取り上げます。
思考タイプの特徴として、物事を合理的に判断する傾向があります。自分の好みよりも論理を優先して物事を考えます。つまり、思考タイプをターゲットユーザーとして商品を宣伝する場合、合理性がわかる内容にすると、相手の興味を引きやすいと言えるでしょう。
思考タイプに効果的な広告
ターゲットを明確にすることで、広告のクリック数と同時にコンバーション率アップも期待できます。思考タイプをターゲットにするなら、論理的に判断できる広告を作成してみましょう。ここでは、論理的・合理的な宣伝文の例について紹介します。
メリット・デメリットがわかる宣伝文を入れる
「合理性が伝わる広告」となると、商品の特徴を理解できる説明を入れた方が良いでしょう。デザイン性に優れた広告でも、論理的に判断できる材料が含まれていなければ、思考タイプへの効果は薄いと考えられます。商品の特徴を説明しつつ、思考タイプが好む論理的な宣伝文が入っていれば、コンバーション率アップが期待できるでしょう。では、論理的な宣伝文とはどんなものを指すのでしょうか?
ここで一度、思考タイプの特徴を振り返ってみます。いろいろなデータの比較・分析を得意とする思考タイプは、商品のメリット・デメリットや損得勘定に反応しやすいと言えます。つまり、他社よりも有利な点を広告で上手くアピールすることができれば、思考タイプの興味をひきやすいのです。「自社の製品を買うことで、どんなメリットがあるのか」「なぜお得に購入できるのか」などの理由を、広告に盛り込んでみましょう。
人気の理由がよくわかる!思考タイプに効果的な広告例
(引用元:GMOクリック証券)
上の画像は『GMOクリック証券株式会社』による投資商品の広告です。イメージキャラクターに目が行きがちですが、取引高の多さと手数料の安さが魅力の商品だとしっかり理解できます。手数料が0.3銭や0.6銭など具体的な数字で表示されているため、他社の商品と比較もしやすいでしょう。
効果が期待できない広告はどれ?
同じ広告でも、タイプによって物の見方は異なります。例えば、可愛らしい女性が商品を宣伝している広告を例に考えてみましょう。物事を好きか嫌いかで判断する感情タイプであれば、このような広告に対して「かわいい・キレイ」と好印象を持つでしょう。
しかし、思考タイプの場合、商品の分析や他社製品との違いが伝わりにくいため、あまり魅力が伝わらない可能性があります。つまり、感情タイプが好むような広告を作っても、思考タイプには効果が低いのです。ターゲティングユーザーを明確にし、対象とするタイプを絞って宣伝しましょう。
思考タイプにはロジカルな宣伝文が効果的!
思考タイプをターゲットに選ぶ場合、デザインや第一印象だけでなく、説明にも力を入れたいところです。ロジカルな解説であれば、合理的な思考タイプには効果が期待できます。ターゲットに合わせて、広告の種類を使い分けてみましょう。